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折句三昧

土地を讃め 神を讃め よすがしるべの 折句うた

行く方はるか まずは慌つな 腹ごしらえ

筑前国 御笠郡 原田宿 名物 はらふと餅

 言祝く

はらのみの留守そおんみの大事なる はみ鎮めてむはらふとさまもて
270. はらのみの るすそおんみの だいじなる はみしずめてむ はらふとさまもて
 らのみの
 すそおんみの
 いじなる
  はみしずめてむ
  はらふとさまもて
「はるだ」
 

道はふたまた 身はひとつ 惑いやふかき 辻の追分

筑前国 御笠郡 山家宿

 言祝く

宿ひとつまかりて道のえだわかれ日田な薩摩なまねく追分
269. やどひとつ まかりてみちの えだわかれ ひたなさつまな まねくおいわけ
 どひとつ
 かりてみちの
 だわかれ
  ひたなさつまな
  まねくおいわけ
「やまえ」
 

妻を亡くして八十余年

筑前国 穂波郡 内野宿 内野の大銀杏

 言祝く

堂守のやもめいちもち大銀杏しとねしきしく秋そ寂しき
268. どうもりの やもめいちもち おおいちょう しとねしきしく あきそさびしき
どうもり    
やもめいちも  
おおいちょ   
しとねしきしく
あきそさびしき
「うちの」
 

皇后を慕いてありしと里名は伝う

筑前国 穂波郡 飯塚宿 曩祖八幡宮

 土地名の由緒を言祝く

いつしにもいづちに散れど会せむと花にやいつく曩つ祖らは
267. いつしにも いづちにちれど かいせむと はなにやいつく さきつおやらは
  つしにも
いづ ちにちれど
  いせむと
   はなにやいつく
   さきつおやらは
「いいづか」
 

舟運さかえし 鞍手の宿場

筑前国 鞍手郡 木屋瀬宿 宿場踊り

 言祝く

古態なる矢止めの町の軒ならび背子は手を掻く笠御はめぐる
266. こたいなる やどめのまちの のきならび せこはてをかく かさごはめぐる
 たいなる
 どめのまちの
 きならび
 こはてをかく
  かさごはめぐる
「こやのせ」
 

 

明治六年に改姓 贈従五位 宇都宮正顕

筑前国 遠賀郡 黒崎宿 旅籠 櫻屋

 櫻屋主人 古海東四郎を偲ぶ

公卿にも楼に宿りし櫻屋は勤皇あつみ正と顕る
265. くぎょうにも ろうにやどりし さくらやは きんのうあつみ まさとあらわる
 ぎょうにも
 うにやどりし
 くらやは
 んのうあつみ
  まさとあらわる
「くろさき」
 

勤皇の志士 御用達の旅籠

筑前国 遠賀郡 黒崎宿 旅籠 櫻屋

 偲ぶ

一新の國のあしたの論つはき櫻の宿は霧ふかめけむ
264. いっしんの くにのあしたの ろんつはき さくらのやどは きりふかめけむ
  いっしんの
 にのあしたの
 んつはき
 くらのやどは
 りふかめけむ
「くろさき」