折句三昧

土地を讃め 神を讃め よすがしるべの 折句うた

しるべひかめく宵くらむ山の影

鹿児島本線 黒崎駅 駅前ペデストリアンデッキ

 言祝く

綺羅の陽を逆方にかけし楼硝子 空中歩廊に蒼を差してき
383. きらのひを さかえにかけし ろうがらす くうちゅうほろうに あおをさしてき
 らのひを
 かえにかけし
 うがらす
 うちゅうほろうに
  あおをさしてき
「くろさき」
 

帝国鉄道庁九州線 遠賀川-室木 明治四十一年七月一日開業

国鉄室木線 遠賀川-室木 昭和六十年四月一日廃止

 偲ぶ

わが居り処おんみ仮漆めくむかしいろ旧型客車や灯そあたたかき
382. わがおりが おんみにすめく むかしいろ きゅうがたきゃくしゃや ひそあたたかき
わが おり        
おん みにすめく
 かしい        
 ゅうがたきゃくしゃや
  ひそあたたかき
「おんががわ」「むろき」
 

月おぼろ遠く菜の花うとましみ

筑豊電鉄 遠賀野電停 菜の花大橋あたり

 言祝く

菜の花の惚気さかれば岸卉燃し墜つる夕珠そ六が岳さす
381. なのはなの のろけさかれば がんきもし おつるゆうじゅそ むつがたけさす
   なのはなの
  ろけさかれば
がん きもし
  つるゆうじゅそ
   むつがたけさす
「おんがの」
 

稲穂むらさきつ庄屋も見惚るるや

平成筑豊鉄道 伊田線 中泉駅 岡森堰

 近隣の美田を言祝く

水抜けば瑞禾くがねに斎いつつかすむ福智になびく秋され
380. みずぬけば ずいかくがねに いわいつつ かすむふくちに なびくあきされ
 ずぬけば
 いかくがねに
 わいつつ
 すむふくちに
 びくあきされ
「なかいずみ」
 

 

豊前の水に関なす堰 設くは筑前上境

平成筑豊鉄道 伊田線 中泉駅 岡森堰

 言祝く

流れ来しも上境には堰たちずしやかにその水つ嵩のます
379. ながれこしも かみざかいには いせきたち ずしやかにその みつかさのます
 がれこしも
 みざかいには
 せきたち
 しやかにその
 つかさのます
「なかいずみ」
 

米の国は水の国 田枯れもいさかいも 水を尊み

平成筑豊鉄道 伊田線 中泉駅 岡森堰

 感田村庄屋 渡辺善吉を偲ぶ

祖つ田の水を乏しみ井手ひけど懸けし庄屋の情けな流しそ
378. おやつたの みずをともしみ いでひけど かけししょうやの なさけなながしそ
   おやつたの
みず をともしみ
  でひけど
  けししょうやの
  さけなながしそ
「なかいずみ」
 

なかいずみ むかし炭積み いま髪摘み

平成筑豊鉄道 伊田線 中泉駅

 言祝く

長夜ふる構え旧きに色さして瑞とめぐるや三色灯
377. ながよふる かまえふるきに いろさして ずいとめぐるや みついろあかり
 がよふる
 まえふるきに
 ろさして
 いとめぐるや
 ついろあかり
「なかいずみ」