折句三昧

土地を讃め 神を讃め よすがしるべの 折句うた

御社詠み

香取なる経津主ふつにくすまざる

千葉県香取市 香取神宮 経津主大神に奉る 愛しけめ禍厄祓えと研がれてし利剣の神の威姿のさびこそ 422. かなしけめ かやくばらえと とがれてし りけんのかみの いしのさびこそ 愛しけめ禍厄祓えと研がれてし利剣の神の威姿の寂びこそ かな しけ め か やくば…

鹿島なる武甕槌や猛みがちなる

茨城県鹿嶋市宮中 鹿島神宮 武甕槌大神に奉る 神郡しろしめさるるますらおの鼎あげては名手なるらし 421. かみごおり しろしめさるる ますらおの かなえあげては めいしゅなるらし 神郡領ろしめさるる益荒男の鼎扛げては名手なるらし か みごおり し ろしめ…

加太ゆかば見まくあるべき小さ神

和歌山市加太 淡嶋神社 少彦名命に奉る あかときの海のはらものしば凪げばまみゆべきかも ががいも小舟 419. あかときの わだのはらもの しばなげば まみゆべきかも ががいもこぶね 暁の海の原面の暫凪げば見ゆべきかも 蘿摩小舟 あ か ときの わ だ のはら…

猿さまとめぐりてしかも淡海の海

滋賀県高島市 白鬚神社 猿田彦大神に奉る 賜ばれかしましらの宮にひづちますげにうるわしき朱の四つ脚 418. たばれかし ましらのみやに ひづちます げにうるわしき あけのよつあし 賜ばれかし猿の宮に漬ち坐す実に美しき朱の四つ脚 た ばれ かし ま しら の…

子を思う杜の深さかはたた神

鹿児島県霧島市隼人町内 蛭児神社 蛭子大神に奉る はやつみこの土地に天降し幼籠ゆり うち生す杜そなげきなるらし 417. はやつみこの とちにあもりし ようこゆり うちむすもりそ なげきなるらし 早つ御子の土地に天降し幼籠ゆり 打ち生す杜そ嘆き生るらし は…

天照らす日をたずさえし御杖代 行幸むすびぬ猿田の伊勢に

三重県伊勢市 神宮(伊勢神宮) 天照大御神に奉る 御往んじ御裳すそ濯ぐ姫の訪う伊勢やとこしく朝明ふりつむ 416. おんいんじ みもすそすすぐ ひめのとう いせやとこしく あさけふりつむ 御往んじ御裳裾濯ぐ姫の訪う伊勢や常しく朝明降り積む おんい んじ み…

大な柱少な柱と睦びあれ

千代田区外神田 神田神社(神田明神) 大己貴命に奉る 上つ江戸は大吉なるや仁慈めす和らげの神まつりしあれば 413. かんつえどは だいきちなるや じんじめす やわらげのかみ まつりしあれば 上つ江戸は大吉なるや仁慈めす和らげの神祀りしあれば かん つえ…

筑前国三惣社のひとつと伝わる

福岡県中間市中尾 惣社宮 大己貴大神に奉る なれむつぶ川べの山のおやしろも唐戸にゆずる己貴さまかも 412. なれむつぶ かわべのやまの おやしろも からとにゆずる なむちさまかも 馴れ睦ぶ川辺の山の御社も唐戸に譲る己貴様かも な れむつぶ か わべのやま…

人車にぎしき通りのさなか 不意に山めくあたりあり

八幡西区 香月 旧大辻炭鉱 山神宮跡 大山祇神に奉る 棄て宮にくびきとかれし隠し神つれさらばやときざはし見まく 408. すてみやに くびきとかれし かくしがみ つれさらばやと きざはしみまく 棄て宮に頸木解かれし隠し神 連れ去らばやと階 見まく すてみやに…

まみえては身を赤らめし紅葉かも

安芸国 宮島 厳島神社 紅葉山公園 市杵島姫命に奉る 足をなみきびすを噛むや野のもみじ目見をえぬまま朽ちゆくましじと 407. あしをなみ きびすをかむや ののもみじ まみをえぬまま くちゆくましじと 足を無み踵を噛むや野の紅葉目見を得ぬまま朽ち逝くまし…

三代の心地よさあれ日向つち

宮崎県西臼杵郡高千穂町 高千穂神社 邇邇芸命に奉る 玉のみの上の水端のちのゆかり祝いてちかし日向三代 406. たまのみの かみのみずはの ちのゆかり ほかいてちかし ひむかさんだい 玉の身の上の水端の地/血の縁祝いて親し日向三代 た まのみの か みのみず…

白鳥をうたう名代の建部とう

滋賀県大津市神領 建部大社 日本武尊に奉る 箕作らう千草嶽より霊を遷じ幣にかかるる皇子の宮なれ 402. みつくらう ちぐさだけより ひをせんじ へいにかかるる みこのみやなれ 箕作らう千草嶽より霊を遷じ幣に描かるる皇子の宮なれ みつくら う ちぐさだけ …

小郡はちいさきこおり 生す音もいたくさやぎてあらぬなりけり

福岡県小郡市 今隈地区 天忍穂耳神社 天忍穂耳命に奉る 此の神はいつくクスにもまぐわしく正勝吾勝勝速日とう 401. このかみは いつくくすにも まぐわしく まさかつあかつ かちはやひとう 此の神は斎くクスにも目細しく正勝吾勝勝速日とう このかみは い つ…

あめみま助けよ祀られよ ひるめのむちの仰せなれ

宗像大社 ご祭神 宗像三女神 奉る 六ヶ岳に生さるる貴の高つ神 天孫まつる道主のむち 400. むつがたけに なさるるうずの たかつかみ あめみままつる みちぬしのむち 六ヶ岳に生さるる貴の高つ神 天孫祀る道主貴 む つがたけに な さるるうずの たか つかみ …

釣川の長太のいつく田島べり

宗像大社 田島 辺津宮 市杵島姫神に奉る 睦む海に流るる水のかたえなる市杵島姫いつく辺つ宮 399. むつむみに ながるるみずの かたえなる いちきしまひめ いつくへつみや 睦む海に流るる水の片方なる市杵島姫斎く辺つ宮 む つむみに な がるるみずの かた た…

次い女はつかずはなれず浮かれ坐し

宗像大社 大島 中津宮 湍津姫神に奉る 村わらべ夏七夕にかけはずみ湍津の姫の笑む中つ宮 398. むらわらべ なつたなばたに かけはずみ たぎつのひめの えむなかつみや 村童夏七夕に駆け弾み湍津の姫の笑む中つ宮 む らわらべ な つたなばたに か けはずみ た …

神つ島おみなこのただひとはしら

宗像大社 沖ノ島 沖津宮 田心姫神に奉る 無垢なるは波のへだつる神つ島 田心の姫のます沖つ宮 397. むくなるは なみのへだつる かみつしま たごりのひめの ますおきつみや 無垢なるは波の隔つる神つ島 田心の姫の坐す沖つ宮 む くなるは な みのへだつる か …

宝恵駕籠の過ぎなばさびしもひとつせ

大阪市浪速区 今宮戎神社 事代主命に奉る 宝恵駕籠のにぎわい初むやいとまなみ祝うていかさま打つ福笑い 396. ほえかごの にぎわいそむや いとまなみ いおうていかさま うつふくわらい 宝恵駕籠の賑わい初むや暇無み祝うて如何様打つ福笑い ほえかごの にぎ…

鈴やふれ祝いて鳴らせ宵えびす

大阪市北区西天満 堀川戎神社 蛭児大神に奉る 祝鈴のかぐらかぐらとわきませば蛭子の神も笑てますかも 395. ほりすずの かぐらかぐらと わきませば ひるこのかみも わろてますかも 祝鈴の神楽神楽と沸きませば蛭子の神も笑て坐すかも ほり すずの か ぐらか…

水の緒のたづきも知らぬ遠つ海ゆ 行幸たまわる蛭そ祀らな

兵庫県西宮市 えびす宮総本社 西宮神社 蛭児大神に奉る 鳴尾海に身をしがらみし蛭神の縁をゆかしみ傾ぐ三連家 394. なるおみに みをしがらみし ひるがみの えにをゆかしみ かしぐみつらや 鳴尾海に身を柵みし蛭神の縁をゆかしみ傾ぐ三連家 なるおみ に みを…

日の神の御子を祀りし日子の山 験も灼たに英彦と発す

豊前国 英彦山神宮 天之忍穂耳に奉る 天照らす比売のいとしむ子のつかさ讃ずる御名そおしほみみなる 393. あまてらす ひめのいとしむ このつかさ さんずるみなそ おしほみみなる 天照らす比売の愛しむ子の長讃ずる御名そ忍穂耳なる あまてらす ひ めのいとし…

たのしからむ さびしからむ あねいもうとのかげをなみ

羽咋市吉崎町 湍津姫神社 湍津姫に奉る おろちすむ湖潟干して地掻く里に湍津の比売はひとり暮らしけり 392. おろちすむ うみがたほして ちがくさとに たけつのひめは ひとりくらしけり 大蛇棲む湖潟干して地掻く里に湍津の比売は一人暮らしけり お ろちすむ …

あめみまに目通り あめのひめ娶り

伊勢市 宇治浦田 猿田彦神社 猿田彦大神に奉る あさけふる伊勢の狭長田水清らうずめ子請じ猿田はもどりぬ 391. あさけふる いせのさながた みずけうら うずめこそうじ さるたはもどりぬ 朝明降る伊勢の狭長田水清ら宇受賣子請じ猿田は戻りぬ あさけふる いせ…

遠つ比売の彩をやどして杉ひとつ

香椎宮 綾杉 言祝く 直ぐな子の加護とこしえのしるべとそ色あざらけくたちぬ綾杉 390. すぐなこの かごとこしえの しるべとそ いろあざらけく たちぬあやすぎ 直ぐな子の加護常しえの標とそ色鮮らけく立ちぬ綾杉 すぐなこの か ごとこしえの し るべとそ い …

いさおし君とうつくし比売と 筑紫行幸に住吉の影

筑紫行宮 橿日宮 往古を偲ぶ 八重のなみ見延ぶる比売のいつく地はかしこきかたと八洲に潮染む 359. やえのなみ みのぶるひめの いつくちは かしこきかたと やしまにしおじむ または 八重のなみ見延ぶる比売の日繰る地はかしこきかたと八洲に潮染む 359-2. や…

遠つ后の香椎に住まうと養老七年

筑紫国 香椎廟 往古を偲ぶ 樫の実の一人落つれば便なきと夭后ぐしていを寝たまえり 388. かしのみの いちじんおつれば びんなきと ようごうぐして いをねたまえり 樫の実の一人落つれば便なきと夭后具して寝を寝たまえり かし のみの い ちじんおつれば び …

わたつみの髪結い初めし御島かも

筑前国 香椎宮 御島神社 息長帯比売を偲ぶ 浦は朱ぐれ頬そむる美し比売のかづらく髪はみづらにわかる 387. うらはあけ ぐれほおそむる いしひめの かづらくくしは みづらにわかる 浦は朱暮れ頬染むる美し比売の鬘く髪は美豆良に別かる う らはあけ ぐ れほお…

小碓の子 父祖に倣いて熊襲討たむと筑紫洲にたつ

筑前国 香椎宮 仲哀帝を悼む 住吉のかかる神慮としらずしていぶかる君ははかなくなられき 386. すみよしの かかるしんりょと しらずして いぶかるきみは はかなくなられき 住吉の懸かる神慮と知らずして訝る君は果無くなられき すみよしの か かるしんりょと…

馬に蹴らるるどちや絶えざる遠ちも此ちも

武蔵国総社 府中市 大國魂神社 大國魂大神に奉る ふくさなる地祇にまみゆる行き交いの馬見もたのしたまの宮なれ 385. ふくさなる ちぎにまみゆる ゆきかいの うまみもたのし たまのみやなれ ふくさなる地祇に見ゆる行き交いの馬見も楽し魂/多摩の宮なれ ふ …

葦原の醜男めでたや厄もたつ

出雲大社 大国主大神に奉る いづくにそ詣でざらむやおおやけにしろしめさるる天之御舎 384. いづくにそ もうでざらむや おおやけに しろしめさるる あめのみあらか いづくにそ詣でざらむやおおやけにしろしめさるる天之御舎 いづ くにそ も うでざらむや お…