折句三昧

土地を讃め 神を讃め よすがしるべの 折句うた

福岡県

貴ぶりに色さえてけむ空も海も

北九州市 洞海湾 くきのうみ 息長帯比売命に奉る 熊人の清らの海よ祈み拝むうつくし比売に水もすずろぶ 415. くまひとの きよらのうみよ のみおがむ うつくしひめに みずもすずろぶ 熊人の清らの海よ祈み拝む美し比売に水も漫ろぶ く まひとの き よらのうみ…

えにしもよしも如何でかは 末の身おしむ 祖つ心

北九州市 洞海湾 くきのうみ 熊鰐命に奉る 熊つ海のきのうをはるか見放くれば祖の水押しみ江にし葦みし 414. くまつみの きのうをはるか みさくれば おやのみおしみ えにしよしみし 熊つ海の昨日を遥か見放くれば祖の水押し見江にし葦見し /身愛しみ縁し誼し…

筑前国三惣社のひとつと伝わる

福岡県中間市中尾 惣社宮 大己貴大神に奉る なれむつぶ川べの山のおやしろも唐戸にゆずる己貴さまかも 412. なれむつぶ かわべのやまの おやしろも からとにゆずる なむちさまかも 馴れ睦ぶ川辺の山の御社も唐戸に譲る己貴様かも な れむつぶ か わべのやま…

樹も人も祖を偲べば直ぐに立つ

北九州市八幡西区 帆柱山 息長帯比売命に奉る 星さかる万古の海ゆ新羅さす祖をほこるや杉は叢立つ 410. ほしさかる ばんこのうみゆ しらぎさす おやをほこるや すぎはむらたつ 星盛る万古の海ゆ新羅さす祖を誇るや杉は叢立つ ほ しさかる ば んこのうみゆ し…

新日本三大夜景も上古にはただ星ばかりさかりてありけむ

北九州市八幡東区 皿倉山 息長帯比売命に奉る 落日に礼侍かなわば三指とう里の灯りを見させてしかも 409. らくじつに らいじかなわば さんしとう さとのあかりを みさせてしかも 落日に礼侍叶わば三指とう里の灯りを見させてしかも らく じつに ら いじかな…

人車にぎしき通りのさなか 不意に山めくあたりあり

八幡西区 香月 旧大辻炭鉱 山神宮跡 大山祇神に奉る 棄て宮にくびきとかれし隠し神つれさらばやときざはし見まく 408. すてみやに くびきとかれし かくしがみ つれさらばやと きざはしみまく 棄て宮に頸木解かれし隠し神 連れ去らばやと階 見まく すてみやに…

小郡はちいさきこおり 生す音もいたくさやぎてあらぬなりけり

福岡県小郡市 今隈地区 天忍穂耳神社 天忍穂耳命に奉る 此の神はいつくクスにもまぐわしく正勝吾勝勝速日とう 401. このかみは いつくくすにも まぐわしく まさかつあかつ かちはやひとう 此の神は斎くクスにも目細しく正勝吾勝勝速日とう このかみは い つ…

あめみま助けよ祀られよ ひるめのむちの仰せなれ

宗像大社 ご祭神 宗像三女神 奉る 六ヶ岳に生さるる貴の高つ神 天孫まつる道主のむち 400. むつがたけに なさるるうずの たかつかみ あめみままつる みちぬしのむち 六ヶ岳に生さるる貴の高つ神 天孫祀る道主貴 む つがたけに な さるるうずの たか つかみ …

釣川の長太のいつく田島べり

宗像大社 田島 辺津宮 市杵島姫神に奉る 睦む海に流るる水のかたえなる市杵島姫いつく辺つ宮 399. むつむみに ながるるみずの かたえなる いちきしまひめ いつくへつみや 睦む海に流るる水の片方なる市杵島姫斎く辺つ宮 む つむみに な がるるみずの かた た…

次い女はつかずはなれず浮かれ坐し

宗像大社 大島 中津宮 湍津姫神に奉る 村わらべ夏七夕にかけはずみ湍津の姫の笑む中つ宮 398. むらわらべ なつたなばたに かけはずみ たぎつのひめの えむなかつみや 村童夏七夕に駆け弾み湍津の姫の笑む中つ宮 む らわらべ な つたなばたに か けはずみ た …

神つ島おみなこのただひとはしら

宗像大社 沖ノ島 沖津宮 田心姫神に奉る 無垢なるは波のへだつる神つ島 田心の姫のます沖つ宮 397. むくなるは なみのへだつる かみつしま たごりのひめの ますおきつみや 無垢なるは波の隔つる神つ島 田心の姫の坐す沖つ宮 む くなるは な みのへだつる か …

日の神の御子を祀りし日子の山 験も灼たに英彦と発す

豊前国 英彦山神宮 天之忍穂耳に奉る 天照らす比売のいとしむ子のつかさ讃ずる御名そおしほみみなる 393. あまてらす ひめのいとしむ このつかさ さんずるみなそ おしほみみなる 天照らす比売の愛しむ子の長讃ずる御名そ忍穂耳なる あまてらす ひ めのいとし…

遠つ比売の彩をやどして杉ひとつ

香椎宮 綾杉 言祝く 直ぐな子の加護とこしえのしるべとそ色あざらけくたちぬ綾杉 390. すぐなこの かごとこしえの しるべとそ いろあざらけく たちぬあやすぎ 直ぐな子の加護常しえの標とそ色鮮らけく立ちぬ綾杉 すぐなこの か ごとこしえの し るべとそ い …

いさおし君とうつくし比売と 筑紫行幸に住吉の影

筑紫行宮 橿日宮 往古を偲ぶ 八重のなみ見延ぶる比売のいつく地はかしこきかたと八洲に潮染む 359. やえのなみ みのぶるひめの いつくちは かしこきかたと やしまにしおじむ または 八重のなみ見延ぶる比売の日繰る地はかしこきかたと八洲に潮染む 359-2. や…

遠つ后の香椎に住まうと養老七年

筑紫国 香椎廟 往古を偲ぶ 樫の実の一人落つれば便なきと夭后ぐしていを寝たまえり 388. かしのみの いちじんおつれば びんなきと ようごうぐして いをねたまえり 樫の実の一人落つれば便なきと夭后具して寝を寝たまえり かし のみの い ちじんおつれば び …

わたつみの髪結い初めし御島かも

筑前国 香椎宮 御島神社 息長帯比売を偲ぶ 浦は朱ぐれ頬そむる美し比売のかづらく髪はみづらにわかる 387. うらはあけ ぐれほおそむる いしひめの かづらくくしは みづらにわかる 浦は朱暮れ頬染むる美し比売の鬘く髪は美豆良に別かる う らはあけ ぐ れほお…

小碓の子 父祖に倣いて熊襲討たむと筑紫洲にたつ

筑前国 香椎宮 仲哀帝を悼む 住吉のかかる神慮としらずしていぶかる君ははかなくなられき 386. すみよしの かかるしんりょと しらずして いぶかるきみは はかなくなられき 住吉の懸かる神慮と知らずして訝る君は果無くなられき すみよしの か かるしんりょと…

しるべひかめく宵くらむ山の影

鹿児島本線 黒崎駅 駅前ペデストリアンデッキ 言祝く 綺羅の陽を逆方にかけし楼硝子 空中歩廊に蒼を差してき 383. きらのひを さかえにかけし ろうがらす くうちゅうほろうに あおをさしてき 綺羅の陽を逆方にかけし楼硝子 空中歩廊に蒼を差してき き らのひ…

帝国鉄道庁九州線 遠賀川-室木 明治四十一年七月一日開業

国鉄室木線 遠賀川-室木 昭和六十年四月一日廃止 偲ぶ わが居り処おんみ仮漆めくむかしいろ旧型客車や灯そあたたかき 382. わがおりが おんみにすめく むかしいろ きゅうがたきゃくしゃや ひそあたたかき わが居り処おんみ仮漆めくむかしいろ旧型客車や灯そ…

月おぼろ遠く菜の花うとましみ

筑豊電鉄 遠賀野電停 菜の花大橋あたり 言祝く 菜の花の惚気さかれば岸卉燃し墜つる夕珠そ六が岳さす 381. なのはなの のろけさかれば がんきもし おつるゆうじゅそ むつがたけさす 菜の花の惚気盛れば岸卉燃し墜つる夕珠そ六が岳差す なのはなの の ろけさ…

稲穂むらさきつ庄屋も見惚るるや

平成筑豊鉄道 伊田線 中泉駅 岡森堰 近隣の美田を言祝く 水抜けば瑞禾くがねに斎いつつかすむ福智になびく秋され 380. みずぬけば ずいかくがねに いわいつつ かすむふくちに なびくあきされ 水抜けば瑞禾黄金に斎いつつ霞む福智に靡く秋され み ずぬけば ず…

豊前の水に関なす堰 設くは筑前上境

平成筑豊鉄道 伊田線 中泉駅 岡森堰 言祝く 流れ来しも上境には堰たちずしやかにその水つ嵩のます 379. ながれこしも かみざかいには いせきたち ずしやかにその みつかさのます 流れ来しも上境には堰立ちずしやかにその水つ嵩の増す な がれこしも か みざ…

米の国は水の国 田枯れもいさかいも 水を尊み

平成筑豊鉄道 伊田線 中泉駅 岡森堰 感田村庄屋 渡辺善吉を偲ぶ 祖つ田の水を乏しみ井手ひけど懸けし庄屋の情けな流しそ 378. おやつたの みずをともしみ いでひけど かけししょうやの なさけなながしそ 祖つ田の水を乏しみ井手引けど懸けし庄屋の情けな流し…

なかいずみ むかし炭積み いま髪摘み

平成筑豊鉄道 伊田線 中泉駅 言祝く 長夜ふる構え旧きに色さして瑞とめぐるや三色灯 377. ながよふる かまえふるきに いろさして ずいとめぐるや みついろあかり 長夜経る構え旧きに色差して瑞と廻るや三色灯 な がよふる か まえふるきに い ろさして ず い…

祈む水の西も東も下境

平成筑豊鉄道 伊田線 藤棚駅 境橋 言祝く 福智山は十里に水は掌にながめすがしと境橋は招く 376. ふくちやまは じゅうりにみずは たなごころに ながめすがしと さかいばしはおく 福智山は十里に水は掌に眺め清しと境橋は招く ふ くちやまは じ ゅうりにみず…

細い道に入って 新町第三公民館の前

平成筑豊鉄道 伊田線 南直方御殿口駅 御殿口地蔵 言祝く 皆に一味の雨そそぐ折あらん願をいだきて立つか地蔵御 375. みなにいち みのあめそそぐ おりあらん がんをいだきて たつかじぞうご 皆に一味の雨注ぐ折在らん願を抱きて立つか地蔵御 みな にい ち み…

国端の炭都をつなぐ複線路

平成筑豊鉄道 伊田線 直方-田川伊田 往時を偲ぶ のたのたりおがむ彦山川あおみ隊伍むすびて炭車は添うらし 374. のたのたり おがむひこさん がわあおみ たいごむすびて たんしゃはそうらし のたのたり拝む彦山川青み隊伍結びて炭車は添うらし の た のたり …

さすらうこと45億年 天よりくだりて1150年

直方 下境 須賀神社 直方隕石 世界最古の落下目撃事例 言祝く 天降りし貴子の座もどどめくか飛石疾墜 四海にさきがく 373. あめおりし うずみこのざも どどめくか ひせきしっつい しかいにさきがく 天降りし貴子の座も轟くか飛石疾墜 四海に先駆く あめおり …

煤めきてありうつし世もゆめの瀬も

直方 須崎町 開月館 在りし日を偲ぶ 煤けしもさかるおりしにキネマ美しみたびによらしむさすらい人しも 372. すすけしも さかるおりしに きねまいしみ たびによらしむ さすらいびとしも 煤気しも盛る折しにキネマ美しみ度/旅に寄らしむ流離人しも す すけし…

少女すこやかにはぐくむ毒と夢

直方 須崎町公園 芙美子碑 偲ぶ カチューシャの遊びて侘びし木賃宿越す夜も明けぬふみの道やも 371. かちゅーしゃの すさびてわびし きちんやど こすよもあけぬ ふみのみちやも カチューシャの遊びて侘びし木賃宿越す夜も明けぬ文の道やも かちゅーしゃの す…